なにげなくSNSを見てたら、佼成のいつかの定期演奏会の様子がyoutubeに上がっているのが目に止まった。
曲は長生淳さんの「トリトン」
聴いてみると、もう一ヶ月以上離れてしまったステージ上でのライブ感とか、いろいろなものがブワッと自分のなかに飛び込んできた。
いまは動画の視聴が中心になって、そこでは綺麗に整ったものがたくさん流れている。こうなってみて分かることは、ライブの生きた音楽とか演奏にのっているエネルギーというのは、目に見えないけれどたしかにそこにあって、今となってみると、手がとどくところにそれがあったことが、とてつもなく尊いことのように感じられる。
思えば、エキストラで呼んでいただいた2010年のヨーロッパツアー。その中でミヨーのフランス組曲を佼成の中で吹いた時に、なんて美しい音がする楽団なんだろうと感動したのを鮮明に覚えている。
中高と吹奏楽で育ち、大学でも専攻生としてトロンボーンを4年間勉強してきた。それだけ長い間吹奏楽をやってきていても、触れられなかった音がそこにあった。
このYoutubeの2楽章を見た時に、そのことを思い出した。
たぶん、僕は吹奏楽とかオーケストラとか編成の話を抜きに、佼成の音が好きなんだと思う。
人間味があって、暖かい音。人のエネルギーがたくさんこもってる音。
でもそれって、ライブじゃないと巡り会えないことも多い。
こうやってステージに上がる機会がなくなってみて、わかることってたくさんありますね。
今は耐える時。蒔いた種が実るかわからないし、そもそも光が射すかも正直わからない。
でも、またステージに上がれた時に、あの音の中で自分が生きた音楽の渦の一端を担えるように、いま自分にできることは日々鍛錬をおろそかにしないこと。種を蒔くこと。
そして、音楽という文化をこの期間に一人でも多くの人に忘れないでいてもらうこと。
画面越しにでも、音楽を通して誰かの心に寄り添える瞬間をクリエイトすること。
そんなことが大事なのかなと思う。
昨日の深夜の走り書き。なんだか思ったまま書いてあったのですがたまにはいいかなと思って。
ではまた。